愚痴ばかり言っている人は、だれからも敬遠されがちなものです。身近にそんな人がいるとついつい避けたり、距離を置きたくなったりしてしまいますが、仕事上の付き合いがある人など、避けてばかりもいられない相手もいます。
愚痴ばかり言う人には、どう対応したら良いのでしょうか。愚痴ばかり言う人の特徴や、自分が愚痴っぽくなってしまうときの対策も合わせてご紹介します。
- この記事を読んでわかること
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- 愚痴ばかり言う人の性格の特徴
- 愚痴ばかり言う人が起こしやすい行動
- 愚痴ばかり言う人がいることで起こる困りごと
- 愚痴ばかり言う人への対応方法
- 自分が愚痴ばかり言ってしまうようになったときの対処法
愚痴ばかり言う人の特徴って?
愚痴ばかり言う人には、一定の特徴があります。その特徴を、心理面と行動面の両方から見ていきましょう。
愚痴ばかり言う人の心理的な特徴は?
愚痴ばかり言う人は、そもそもネガティブ思考な人ばかりだと考えがちです。もちろん、もともとネガティブ思考の人が愚痴ばかりに陥りやすいのは事実なのですが、それ以外にも自己中心的な人、かまってちゃんな人、自分に自信がない人なども愚痴っぽくなりやすい傾向があります。
ネガティブ思考の人は愚痴が多くなる
愚痴ばかり言う人、として最初に思いつくのはやはりネガティブ思考の人でしょう。逆に、愚痴ばかり言っている人はネガティブな性格なんだ、と結論しやすいことからも、愚痴とネガティブな性格はセットにされやすいものです。ネガティブな性格の人は、自分の聞いたことや周囲で起こったことについて、マイナスの部分に注目してしまいやすいからです。
他人に対しても、その人の良いところよりも、性格・行動・発言の悪いところにばかり目が向いてしまう傾向があるので、粗探しをしているように見られてしまうこともあります。このように、全ての物事や他人に対してマイナスの部分ばかり見て常に否定的な考え方ばかりしているため、結果的に発言が愚痴ばかりになってしまうのです。
また、ネガティブ思考の人は被害者意識が強い人が多いのも特徴です。例えば、周囲の人が話している何気ない会話であっても、自分の悪口を言っているように聞こえてしまうのです。そして、「相手が攻撃してくるなら、自分も攻撃する」という考え方に至り、第三者に陰口を叩くという形で攻撃してしまうため、愚痴が多くなってしまいます。
さらに、物事のネガティブな面ばかりを見ていると、当然自分に対してもネガティブな面ばかりが目につきます。すると、必要以上にコンプレックスに苛まれることになり、「周囲の人間は基本的に敵である」という考え方に陥ってしまいます。こうした感情のはけ口を愚痴でカバーしている、と考えられるのです。
自己中心的だと愚痴っぽくなりやすい?
一見、ネガティブ思考とは正反対に思われやすい自己中心的な人も、やはり愚痴っぽくなりやすい傾向にあります。これは、自己中心的な人は自分本位の考え方しかできないため、自分と違う考え方や他人の価値観を受け入れることができず、対峙した相手の考え方や新しい考え方を柔軟に理解し、対応するということができないからです。
自分と全く違う考え方に接したとき、通常は納得できなくても一定の理解や歩み寄りを示すことはできるのですが、自己中心的にはこの視点が欠けています。自分の考え方に寄り添わない、という見方しかできないため、文句を言うことしかできなくなってしまうのです。さらに、一方的に愚痴ばかり吐き続ける自分が第三者からどう見えるか、という客観的な視点も持たないため、歯止めがきかず、ずっと愚痴を言い続けてしまうということもあるようです。
自己中心的に見えやすいけれども、少し異なるタイプの人として、余裕がない人というのもあります。余裕がないとは「気持ちに余裕がない」ということで、他人にオープンに接することができず、いつも心を閉ざしたままやり過ごしています。すると、他人を深く知ることができずに相手の表面的な部分だけを見て判断してしまい、自分との違いを受け入れられずに気に入らないところばかり見て愚痴をこぼすことになります。
しかも、心に余裕がないため周囲の変化についていけません。すると、何か新しいことが起こるたびにネガティブな面、デメリットばかりを見ることになります。そうして自分の世界に閉じこもってしまうと、新しい世界を切り開いていけません。最終的には、変化に対応できている人たちを見てついていけない悔しさを紛らわすために愚痴をこぼし始める、という悪循環に陥ってしまうのです。
かまってちゃんも愚痴を言うの?
よく「かまってちゃん」と呼ばれる人がいます。常に自分に注目を集めていなくては気が済まず、他人の都合はお構いなしに「聞いて、聞いて」「私はね」と自分の話題ばかり話すため、これも敬遠されやすい傾向のある人です。かまってちゃんは寂しがりやなので、寂しいという感情の裏返しでもあるのですが、なかなかそこまで理解してもらえることは少ないようです。
かまってちゃんが愚痴を言うのは、他人の悪口や起こった出来事の愚痴を言って自分の存在をアピールしたいからです。他人の悪口やネガティブな話題はよく芸能ニュースなどにも上がりやすいですが、それは人の注目を集められる話題だからでしょう。かまってちゃんも感覚的にそれを知っているので、愚痴を言って人の注目を集めたいのです。
しかもやっかいなのは、それ以外の方法で自分をアピールすることはできないと思い込んでいる人も多いことです。こうした人は常に他人の悪い噂やネガティブな話題ばかり探し続けてしまうので、それ以外の話題を集められなくなり、ネガティブなことしか言えなくなるというスパイラルにどんどんはまっていってしまいます。
このように、かまってちゃんは基本的に自分に自信がない人でもあります。決断力がなく、自分の意見を主張することもできないため、自分ではなく第三者の悪口を言って共感してもらい、自分の劣等感を和らげようとするのです。相談の形で愚痴を聞かされることも多く、うっかりアドバイスしたことで失敗しようものなら「あのときああ言われたからこうしたのに!」と、アドバイスした人のせいにされてしまうこともあります。
しかも、それを愚痴のネタにして第三者に伝えてしまうこともあり、当然こうした人の周りからはだんだんと人が離れていきます。しかしかまってちゃん本人はとても寂しがりやなため、さらにネガティブな思考のループに入ってしまうのです。
自分に自信がないのは、他人と比べすぎてしまうからかもしれません。他人と比較するのも、自分が成長するためというようなポジティブな目的があってすることなら良いのですが、他人と比較した結果、もともと低い自己評価をさらに低くしてしまい「やっぱり自分は何をやってもダメな人間なんだ」と再確認してしまうと、愚痴を言うことしかできなくなってしまうのです。
その他、愚痴っぽくなりやすい人の心理的な問題って?
他にも、愚痴っぽくなりやすい人が抱える心理的な問題には、以下のようなものもあります。
- プライドが高すぎる
- 適度なプライドは自分を成長させてくれるが、高すぎると他人を見下してしまう
- 成功すると自分のおかげ、失敗すると他人のせい、と都合よく考えてしまいがち
- 失敗したときに自分の間違いを認められないため、「あの人のせいだ」と愚痴をこぼす
- コミュニケーションの取り方がわからない
- 愚痴を言うことがコミュニケーションだと思い込んでいる人も
- 共通の敵を作ると比較的距離が縮まりやすいのは事実だが、それしかコミュニケーション方法がないと思っている人は問題
- 他のコミュニケーション方法がわからないと、永遠に愚痴を探し続けることになる
- 愚痴を話すのが楽しい
- 聞き手が親身になってくれたり同調してくれたりするのが楽しくて、愚痴を話してしまう人も
- このタイプの人は相手の反応を勘違いしているので、自分の愚痴を相手が楽しんで聞いてくれていると思い込んでいる場合も
- すると、相手に楽しんでもらおうとさらに愚痴ばかり言う負のループに陥る
また、ある意味で最も厄介な人たちとして「人の不幸は蜜の味」と思っているタイプ、つまり自分よりも幸せな人(幸せそうに見える人)が何よりも嫌いで、自分よりも不幸な人が好きなタイプの人もいます。誰かの不幸な噂話や、芸能人のスキャンダルなどで盛り上がってしまうのがこうした「心の底から愚痴が好き」という人たちです。
このように純粋に愚痴を楽しんでいる人はそう多くはありませんが、こればかりはその人が他に楽しみを見つけない限り、愚痴をやめないでしょう。
愚痴ばかり言う人の行動的な特徴は?
愚痴ばかり言う人の行動的な特徴は心理的な特徴と比べて多くはありませんが、いくつかのパーンは存在します。具体的には、以下のような3つのポイントが当てはまるでしょう。
- 相手によって態度を変える
- 自分の愚痴を聞いてくれる人を見つけると、何かとその人のところに向かう
- 相手を思いやる能力に欠けるため、迷惑を省みず自分の話をひたすら聞かせてしまう
- 面と向かって自分の意見を言えないタイプも多いので、愚痴に反論されたり意見を言ったりするタイプの人には近寄らない
- 行動力がなく、口先だけ
- 文句ばかりで行動力がないのも、愚痴ばかり言っている人の特徴の一つ
- 基本的にネガティブ思考なため、新しいことを提案されても失敗したときのイメージから離れられず、行動に移せない
- 人を見る目がなく、他人の表面しか見られないため、妬みから愚痴っぽくなることも
- 成功した人や恵まれていそうな人が、その裏でどれだけ努力してきたのかなどを考えられない
- 責任感がない
- 全て他人任せにするのに、落ち度があればそれをとことん追求する
- 責任感がないため、何の躊躇もなく不平不満を愚痴としてこぼし続ける
- 自分が失敗したときに責任ばかり追求するため、自分は絶対に責任あるポジションに就こうとしない
- 誰かのために犠牲になることはもちろんできませんので、薄情で臆病者とも言える
こうしてみると、やはり愚痴ばかり言う人には「自分に自信がない」「ネガティブに考えやすい」といった心理的な問題があるのではないかと考えられます。相手のことを思いやる余裕もなく、他人を羨むばかりで行動に移せず、ネガティブなことばかり粗探ししてしまいやすい、といったことが全て行動にも反映されてしまっているのです。
愚痴ばかり言う人がいることのデメリットって?
愚痴ばかり言う人がいると、場やそこにいる人にさまざまな悪影響が出てきます。以下の4つのポイントは、愚痴ばかり言う人を目にしたときに誰でも一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
- 場の雰囲気、空気が悪くなる
- 職場や飲み会など、多人数が集まる場に愚痴ばかり言う人がいると、場の雰囲気が悪くなる
- ネガティブな意見や発言には同調しにくいため、返答にも困って重苦しい空気に
- 職場でチームを組んでいる場合などには、作業効率や結果にダイレクトに響くことも
- チームのムードを壊してしまうため、愚痴ばかり言う人は歓迎されにくい
- ネガティブな言葉で、聞いている側の気分を沈ませてしまう
- たまに愚痴を言われるのなら、慰めて励ましてあげよう、とも思うが、毎回愚痴ばかりではうんざりしてしまう
- ネガティブなことばかりを言われると、聞いている方も気分が沈んでネガティブになってきてしまう
- ネガティブなパワーはポジティブなパワーよりも強いため、ネガティブな言葉に影響を受けないのは難しい
- 疲れる
- 愚痴を言う方はストレス発散してスッキリできても、聞いている方は疲れてしまう
- 人の話をただ聞くということは意外にエネルギーを使う行為
- ポジティブな話なら、エネルギーを使っても楽しくなれたり、新しい知識を得られたりするなどメリットも多い
- ネガティブな愚痴ばかりを延々と聞かされていると、エネルギーを使うだけで何も得るものがない
- 時間の無駄
- 忙しい人や自分の時間を大切にしている人にとって、他人の愚痴は時間の無駄
- 一方的に愚痴を聞かされても相談されているわけではないので「で、どうしてほしいの?」とイライラしてしまうことも
- 多忙なビジネスマンやポジティブな生活を心がけている人にとって、ただつらつらとこぼすだけの愚痴を聞いている暇はない
- 中には、愚痴ばかり言う人は完全に無視してしまうという人も
愚痴ばかり言う人はその場や人の気持ちを暗くしてしまうだけでなく、実際に心身のエネルギーを使わせて疲れさせてしまうのです。しかも、人と会話するときには相手の時間を使わせてしまっているわけですから、時間を有効活用したいと思っているタイプの人にとっては時間の無駄にしかなりません。このように、愚痴ばかり言う人は周囲にとってもデメリットが多いのです。
愚痴ばかり言う人への対処法は?
ここまでご紹介してきたように、愚痴ばかり言う人にはさまざまなデメリットがありますので、できるだけ関係を絶ちたい、付き合いたくないと思ってしまうのも仕方がないことでしょう。しかし、気軽な友人関係ならともかく、職場の同僚などであった場合はそうもいきません。そこで、愚痴ばかり言う人への対処法を4つご紹介します。
- 愚痴は基本、聞き流す
- 愚痴ばかり言う人は愚痴を言うことが目的なので、解決を求めているわけではない
- つまり、内容をほとんど聞いていなくてもたいして問題はない
- ところどころに「へー」「そうなんだ」などと簡単な相槌を入れておけば、「聞いている感」も出せる
- ただし、相槌は簡単なもので、話を膨らませないのがポイント
- 人によっては、空気を読めずひたすら愚痴を言い続けてしまう人もいるので、適当なところで「ちょっと今から用事があるから」と切り上げるのも一つの方法
- 愚痴から意識が逸れるように誘導する
- 愚痴ばかり言う人は基本的に自己中なので、話題を振らせると自分の話しかしない
- こちらから自然に話題を逸らしたり、相手の無神経さに乗っかってこちらも自分勝手な愚痴を吐き出したりして話を早く終わらせてしまう方法もある
- 相手を全否定することもなく、同調して話に乗っているので反論されにくい
- 最終的に「愚痴を言う隙がない」「自分の話ができない」と思わせれば近寄ってこなくなるので、しめたもの
- 距離を取る
- 相手が愚痴ってばかりのネガティブな人だと気づいた時点で、その人と接する機会を減らしていくと良い
- かまってちゃんの愚痴り屋タイプに有効な方法で、基本的にかまってくれない人には近づいてこなくなる
- ただし、この作戦は知り合ってからできるだけ早い段階で行わないと効果がないため、見極めが大切
- ポジティブにしてあげる
- 友人や家族、パートナーなど親しい関係の相手なら、思いきってポジティブ思考に変えると良い
- 最初はまず愚痴を受け入れ、その後に必ずポジティブなアドバイスをするようにする
- コミュニケーションの取り方がわからないようなら、ポジティブな方法を提案してあげると良い
- 人の考え方を変えるのは並大抵の努力でできることではないので、それをするだけの価値がある相手かどうか考えることと、しっかりした覚悟が必要
愚痴ばかり言う人は解決を求めているわけではありませんので、愚痴を聞き流すか、話題を逸らしてしまうのが一番良いでしょう。また、根本的な解決法として相手と距離を置いたり、身近な人であれば覚悟をしてポジティブ思考に変わるようアプローチしてみたりする方法もあります。
自分が愚痴を言いたくなったときにできる対策は?
愚痴ばかり言ってしまう人は、周囲から避けられやすいことや本人も周囲もネガティブにしてしまうことがわかりました。ですから、たとえ身近な相手であったとしても、自分の時間を十分に使い、ネガティブな言葉を投げかけられても辛抱強く、ネガティブ思考をポジティブに変えてくれるような人はほとんどいないと言って良いでしょう。
そこで、自分が愚痴ばかり言ってしまっていると気づいたり、気づけば愚痴で頭がいっぱいになってしまったりするという人は、まず自分自身でそこから抜け出すための工夫をする必要があります。その方法を最後に3つご紹介しましょう。
とはいえ、不満は多かれ少なかれ誰でも持ってしまうものですし、つい愚痴を言ってしまうこともあるでしょう。たまにぽろりとこぼれた愚痴まで、必要以上に自分を責めすぎることはありません。大切なのは、「常に愚痴を言いっぱなしの状態にならない」「できる限り自分で不平不満を処理する」「コミュニケーション方法はポジティブな方法で行う」ということです。
普段はポジティブに頑張っている人が、どうしても誰かに愚痴を聞いてもらいたくなるということは十分にありえることです。マイナス思考に陥るのではなく、そのようなときは思いきって信頼できる友人や家族に「愚痴を聞いてほしい」と打ち明けましょう。きっと相手も理解してくれるはずですし、愚痴を話した後はスッキリとまた頑張れるはずです。
愚痴ノートを作る
愚痴をこぼしてばかりいるのは良くないことですが、愚痴を溜め込みすぎるのも良くないことです。そこで、ノートや手帳、メモ用紙などに自分の思いやイライラ、モヤモヤなどマイナスの感情を吐き出してしまいましょう。誰にも迷惑をかけず、自分ひとりで解消できる非常に良いストレス解消法の一つです。
好きなときに好きなだけ愚痴を吐き出せて、しかも誰にも見られることがないというのは、とても気楽なものです。他人に愚痴を言いたいけれどどうしても迷惑をかけるのが嫌で言えない、という人にもおすすめのストレス解消法です。一日の終わりに、日記に今日あった嫌な出来事として書き留めるのも良いでしょう。
人と会うとき、事前に紙にネガティブな気持ちを書いて吐き出しておけば、愚痴を言いたくなる衝動を抑える対策にもなります。パートナーや親友など親しい間柄の相手でも、愚痴をこぼすよりはできるだけ楽しい会話や、現状を良くするための話し合いをしたいものです。紙に気持ちを書いて整理することは、話す内容の整理にもつながるでしょう。
もちろん、悲しい出来事があって相談したい、前向きに解決したい、というときに相談に乗ってもらうのは何も悪いことではありませんし、実際に辛いことがあって沈み込んでいるときにまで、無理して明るく振る舞う必要はありません。また、周囲に愚痴をこぼせる相手がいない、人にネガティブなことを言いたくないけれど喋りたい、という人は、ぬいぐるみや人形に向かって愚痴を言うという方法もあります。
本当に不満に思っている人に怒りを向ける
愚痴を言うのは、本当に不満に感じている人に本音を言い出せないからかもしれません。抑圧された感情が解放され、他のことへの不満が少なくなれば、自然と愚痴も減っていくはずです。このとき、本当に不満に思っている人は親しい人物の可能性が高いでしょう。人間には、関係性の距離が近くなればなるほど、逆に本音を言えなくなっていくという心理状態があります。
どうせ言ってもわかってもらえない、と最初から気持ちを伝えるのを諦めてしまう場合もあります。そこで、前述の「愚痴ノート」を活用し、今まで言いたくても言えなかった愚痴を書いて、潜在意識に閉じ込めてしまっていた感情を解放してあげましょう。本人に直接本音を言わなくても良いのです。隠された欲求を自覚し、吐き出すだけでストレスは軽減されるでしょう。
また、注意しなくてはならないのは、自分に対する怒りが他者への怒りに置き換わっているケースがあることです。もしそのような自分に気づいたら、関係ない他人を感情のはけ口にしてしまっていたことを反省し、次からは愚痴をこぼしたくなったとき「これは、自分に対する怒りではないかな?」と気をつけましょう。
本音を表現できるようにする
愚痴の中には、「寂しい、苦しい、悔しい、もっと頑張りたいのに頑張れない、自分をわかってほしい」といった本音が隠れている場合があります。このような場合は、素直に本音を表現すると、案外他人は親身に受け止めてくれるものですし、不愉快にも感じにくいです。本音を素直に言えるようになるためには、まず自分で自分の気持ちに気づかなくてはなりません。
愚痴ばかり言ってしまう自分から抜け出したいと思ったら、まず自分の辛さを自分がわかってあげましょう。自分に優しくなるということは、自分をただ甘やかすということではありません。自分の辛い気持ちを自分で労り、ケアすることです。そして、辛いことを自覚した後は、自分が恵まれていることに意識を向けましょう。
例えば、今日生きて元気にインターネットをできていることは幸せではありませんか?生活の楽しみや幸せに目を向けることも、自分をケアするために大切なことの一つです。自分の人生には辛さもあるけれど、楽しみや幸せもたくさんあると気づければ、楽しみや幸せに感謝する気持ちも自然と生まれてくるでしょう。
自分にも周囲にも感謝する気持ちがあれば、やがて満足感や幸福感もついてきて、愚痴を言う必要もなくなっていくはずです。
おわりに:愚痴ばかり言う人には、聞き流したり距離を置いたりするのがベスト
愚痴ばかり言う人は、ネガティブ思考やかまってちゃん、自分に自信がないなど、何らかの心理的な問題を抱えている人がほとんどです。しかも解決方法を探していないため、聞き流したり距離を置いたりできるのがベストな対策でしょう。
もし、自分がそんな状態に陥りそうになったら、ノートや手帳など誰も見ない場所に自分の感情を吐き出せば、誰にも迷惑をかけずに済みます。冷静に自分と向き合える、良いストレス解消法の一つです。
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