ストレスが原因の抜け毛や薄毛の特徴とは?どうすれば改善できるの?

ストレス

抜け毛や薄毛にはさまざまな原因があり、主な原因は加齢と考えられていますが、ストレスで抜け毛が起こることもあります。また、発症は他の原因でもストレスによって悪化するなど、抜け毛とストレスは切り離せない関係にあります。

そこで、今回はストレスが原因となる抜け毛についてご紹介します。ストレス性の抜け毛を引き起こしやすい人の特徴、改善方法などを合わせて見ていきましょう。

ストレスで抜け毛や薄毛になるって本当?

抜け毛や薄毛は、ストレスが原因で起こることもあります。さらに、ストレス以外の原因で発症した抜け毛や薄毛(男性のAGA:男性型脱毛症、MPHLやFAGA:女性型脱毛症、FPHL)が精神的なストレスによって悪化したり、治療効果が弱まってしまったりすることもあります。もちろん、抜け毛や薄毛の全てがストレス性ではありませんが、ストレスと抜け毛には深い関係があると考えて良いでしょう。

ストレスによって抜け毛が増えたり、薄毛になったりするのは、自律神経のバランスが崩れて交感神経が優位な状態が続いてしまうことが原因だと考えられています。交感神経はいわゆる活動モードを司る神経であり、交感神経が働いているときには心も身体も緊張状態になってしまいます。

活動モードのときは汗腺や皮脂腺が活発に働きますので、頭皮でも皮脂の分泌量が増え、頭皮環境が悪化します。筋肉が緊張して血管が収縮しますので、血流が悪くなって毛根に栄養や酸素を送り込みにくくなります。毛根の周囲にあるのは毛細血管ですから、血管収縮による血流悪化の影響を真っ先に受けやすいのです。

さらには、ストレスによって睡眠の質が落ちたり、寝つきが悪くなったり早朝に目が覚めてしまったりと、睡眠不足になってしまうことも抜け毛を増やす原因の一つです。髪の成長を促す「成長ホルモン」は睡眠中に分泌されるのですが、不眠になったり熟睡できなかったりすると、充分な量が分泌されなくなり、髪は成長途中の段階で抜けてしまいます。

他にも、無意識のうちに髪をかきむしって自ら抜け毛を増やしてしまうこともあります。これは、爪を噛んだり貧乏ゆすりをしたりするのと同様、ストレスを解消するための行動なのですが、無理に髪の毛を引き抜き続けていると毛根を痛めてしまい、正常な髪の成長に悪影響を及ぼしてしまいますので、注意が必要です。

上記のような精神的ストレスからくる抜け毛や薄毛(または、ストレスで悪化する抜け毛や薄毛)をまとめると、大きく以下の4つになります。

休止期脱毛症
ヘアサイクルの「休止期」に当たる毛髪の割合が増え、薄毛になる現象
正常なヘアサイクルを持つ人の場合、休止期に当たる髪は全体の7〜13%とされる
休止期脱毛症では、休止期から成長期へ移行する髪の割合が減少し、新しい発毛が減り、頭部全体が髪のまばらな状態になる
原因はさまざまで、代表的なものは甲状腺機能障害や鉄欠乏症、栄養疾患などだが、精神的ストレスも原因の一つと考えられる
AGA、FAGA
AGA(MPHL)=男性型脱毛症、FAGA(FPHL)=女性型脱毛症
精神的ストレスで発症することはないが、既に発症したAGAやFAGAが精神的ストレスで悪化したり、治療効果が抑制されたりする
円形脱毛症
円形脱毛症は、毛包組織に対する自己免疫疾患の一種(2017年、日本皮膚科学会)
疲労や感染症、精神的ストレスなどは「引き金」となるもので、発症の直接の原因ではないと考えられている
抜毛症(ばつもうしょう)
毛髪や体毛を繰り返し引っ張り、引き抜く衝動を主症状とする疾患で、強迫関連症の一種
精神的ストレスが引き金となるほか、ある特定の遺伝子が関与しているという説も

ストレスによる抜け毛の特徴となりやすい人の特徴は?

ストレスによって起こる抜け毛は、充分に成長せず抜けてしまうというのが大きな特徴です。成長しきっていない状態で抜けることから、毛根のふくらみが小さいものが目立ちます。充分に成長した後で自然に抜けるものであれば、毛根は白っぽく色が抜けた状態で抜けるのですが、ストレスで抜けた髪の毛根は黒いままです。これも、成長過程で抜けた毛の目安になります。

特に、円形脱毛症やびまん性脱毛症の2つはストレス性の抜け毛としてよく知られています。円形脱毛症は、円形や楕円形などまとまった部分の髪の毛がごっそり抜けるというタイプの抜け毛です。それに対し、びまん性脱毛症は頭皮全体から、バラバラに徐々に抜け毛が増えていきます。こうした特徴から、円形脱毛症は人から言われて気づくことが多く、びまん性脱毛症は抜け毛の多さから自分で気づくことが多いとされています。

ここまでご紹介してきたように、ストレスと抜け毛は無関係ではないものの、ストレスを感じた人のすべてが抜け毛や薄毛に悩んでいるわけではありません。ストレスで抜け毛が起こりやすいのは、以下のような生活習慣の特徴がある人だと考えられています。

運動不足
身体中の血流が悪くなるため、頭皮も血行不良になって毛が抜けやすくなる
特に、デスクワークの仕事で日中は座りっぱなしになっていると、長時間同じ姿勢でいるためさらに血流が悪くなる
パソコンで目を酷使することからも頭皮の血流が悪化するため、抜け毛が促進される
睡眠不足
夜ふかしのクセがついていて、日中も眠くなるほど睡眠不足の場合、髪が成長しにくくなる
頭皮や髪がダメージを修復できず、徐々に弱って抜け毛となる
髪と頭皮の健康のために、睡眠の質を上げることや十分な睡眠時間の確保が重要
食生活が乱れている
人間は、ストレスを感じると体内の亜鉛が減少する
栄養バランスが偏った食事を取り続けると、さらに頭皮環境が悪化する
ジャンクフードやアルコールの摂りすぎで皮脂が過剰分泌されることも、髪が弱る一因

人間はストレスを受けると、身体にさまざまな変化が起こります。中でも、ストレスによる悪影響は身体の中で最も弱っている部分に現れるという特徴があります。ですから、頭皮が弱っている人やもともと毛にダメージを受けていた人がストレスを受けた場合、抜け毛となって現れやすくなると考えられるのです。

ストレスによる抜け毛、薄毛はどうすれば改善できる?

ストレスが原因の抜け毛や薄毛は、ストレスの原因となっているものがなくなれば交感神経が優位な状態が解消され、血流が回復するため、ヘアサイクルも正常な状態に戻り、いずれは髪の多さや太さも回復していくと考えられます。とはいえ、完全に髪が生え変わり、正常なサイクルで成長した髪が頭皮を覆うまでには約半年〜1年くらいかかるとされています。

しかし、ストレスの原因は必ずしも取り除けるものばかりとは限りません。家族や親戚間の人間関係など、どうしても避けきれないものもあります。その場合は、ストレス自体を取り除くのではなく、受けたストレスを上手に解消していく方向で回復を図りましょう。ストレスの受け止め方を変えたり、感じ方を弱めたりするのも良い方法です。

精神的なストレスを解消するためには、まずストレスに気づくこと、ストレスの根本的な原因を取り除く工夫、ストレス負荷の軽減の3ステップがあります。

精神的ストレスに気づく
日常生活の中でイヤだと感じることや、心の負担となることだけがストレスとは限らない
会社で昇進することや、希望していたプロジェクトを任されるなど、良いストレスも心身の負担になることがある
一見「良いこと」だと、ストレスとして自覚されにくいため注意が必要
抜け毛が増えたと気づき始めた時期に、良くも悪くも日常生活での変化がなかったか振り返ってみる
精神的ストレスの原因を取り除く
ストレスの原因に気づいたら、まずは根本的に取り除く工夫をする
対人関係がストレスなら、苦手だと思う相手との接触はなるべく減らす、気の置けない相手との時間を増やすなど
一人の時間をしっかり確保し、十分にリラックスすることもストレス解消に有効
発想を転換し、ストレスと感じていたことを前向きに捉え、先のことを考える楽しみを見つけることもおすすめ
ストレスをストレスとして感じる前に、ストレスをかわすのも工夫の一つ
精神的ストレスの負荷を軽減する
大きな声を出す、身体を動かすなど、日常生活で行わない行動でストレス発散
趣味の活動、軽い運動、森林浴、好きな音楽を聴くなど、自分に合う方法を
リラクゼーションによって緊張をほぐすのも効果的

ストレスを取り除くにしても、受けたストレスを他の方法で軽減するにしても、ストレスを自覚することがスタートです。心身にかかるストレスは嫌なことだけとは限らず、一般的に良いこととされることもストレスになりうることを心に留めておきましょう。その上でストレスの原因を取り除いたり、受け止め方を変えたり、別の方法で軽減する工夫が重要です。

また、ストレスを解消するためにも、ストレスに対する耐性を養うためにも、生活習慣の改善が良い効果をもたらすことが期待できます。最後に、生活習慣の改善方法を確認していきましょう。

抜け毛や薄毛の解消には生活習慣の見直しも良いの?

精神的なストレスを感じても、それが抜け毛などの身体的な症状として現れやすい人、現れにくい人がいます。それを左右する最も大きな要因と考えられているのが、生活習慣です。不規則な生活や偏った食事、運動不足、睡眠不足、喫煙習慣や過度の飲酒などを続けていると、抜け毛が現れやすくなります。

そこで、まずは「健康の三本柱」と呼ばれる運動・食事・睡眠を以下のように見直していきましょう。

適度な運動習慣を持とう
デスクワークの人は特に、日常生活の中でなるべく身体を動かすことを意識する
通勤や買物の際はエスカレーターではなく階段を使い、電車内では座らず立つ
仕事で脳や目を使いすぎて疲れたときは、身体を動かした方が不調の解消になることも
週に1日だけ激しい運動を行うよりも、毎日少しずつ軽い運動をする方が良い
食事の内容を見直そう
毎日の食事には自分の好きなものだけではなく、バランスのとれた食事を
栄養素をバランス良く摂取すれば、必要以上に糖質や脂質を食べすぎなくて済むようになる
徐々にストレス耐性の高い心身を作れるため、食生活を見直すのが大切
睡眠の質を上げよう
就寝3時間前には夕食を済ませ、就寝1〜2時間前にぬるめの入浴でリラックス
朝起きたら窓を開けて太陽の光を浴び、体内時計をリセットする
寝る直前にはパソコンやスマホを触らず、ブルーライトの刺激を防ぐ

また、その他の生活習慣を見直すことも重要です。喫煙は血管を収縮させ、身体全体の血流を悪くしてしまいます。飲酒は適量なら血流を良くする働きもありますが、過剰な飲酒や就寝直前の飲酒は睡眠の質を下げたり、さまざまな健康被害を及ぼしたりしてしまいます。こうした生活習慣も、できることから少しずつ改善していきましょう

おわりに:ストレスが原因の抜け毛や薄毛は、成長しきれず抜けてしまうのが特徴

ストレスが原因で抜け毛や薄毛が起こる場合、たいていは正常な髪の毛の成長過程である「ヘアサイクル」が乱れたり、血流が悪くなって栄養分や酸素が充分に供給されなくなったりして、髪が成長しきれず抜けてしまうのが原因と考えられます。

精神的なストレスに気づいて取り除いたり、負荷を軽減したりすることも重要ですが、ストレス耐性を高めるために生活習慣を見直すことも重要です。できることから少しずつ始めていきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました