ストレス退職は悪くない!苦しくて仕方ないときにできることとは?

退職をするか悩んでいる男性のイメージ画像ストレス

仕事をやめる、退職の原因は人によってさまざまですが、中にはストレスを原因として退職する人もいます。しかし、精神的なストレスが原因で仕事を辞めたいと思ってしまうのは悪いことだと自分を責めてしまう人も少なくありません。

しかし、ストレスで退職するのは決して悪いことではありません。この記事では、退職を考えるべきストレス症状の特徴や退職の伝え方について見ていきましょう。

ストレスで退職してもいいの?

ストレスは立派な退職理由であり、逃げや甘えではありません。真面目な人ほど「仕事をする以上、責任を果たさなくては」「精神的な理由で辞めてはいけない」などと考えてしまいがちですが、こうした考え方は余計に自分を追い詰めてしまいます。ストレスで心身が辛くなっている人にとって、あまり良い考え方とは言えません。

そもそも、「責任感」とは、無理してまで仕事を続けることではないのです。仕事を辞めることに対して「甘えているのではないか」「逃げなのではないか」と罪悪感を感じる時点で、責任感はしっかり持てています。本当は最後までしっかりやり遂げたい、他の人に迷惑をかけたくないと思うからこそ、自分に対してつい厳しくなってしまうからです。

責任感の強い真面目な人ほど、もう辞めたいと思ってしまう自分を恥じたり責めたりし、無理をして頑張ってしまいがちです。しかし、責任感が強いあまりに自分の心身の健康を害してしまっては本末転倒と言えるでしょう。仕事に対する責任感や真面目さは、ストレスの少ない環境でこそ存分に発揮されるべきものです。

つまり、責任を持って仕事を最後までやり遂げることと、強いストレスを無理に我慢してまで仕事を続けることは全く意味が異なるのです。ストレスという外部の要因が原因で仕事を辞めることは、責任感がなく仕事を放り出すのとはわけが違います。

また、ストレスで退職したいというと、職場・家庭・友人など周囲の人に「ストレスで辞めたいなんて甘えや逃げでは」と言われてしまうこともありますが、これは気にしなくて良いでしょう。自分の感じる苦しみや大変さは自分にしかわかりませんし、その人が自分の代わりに働いてくれるわけでもありません。

要するに、あなたの本当の状況をわからないのに発された、いわば無責任な言葉だと言えるでしょう。それを信じて無理をし、体調を崩したとしても誰も責任は取れないのです。仕事をするのは自分の人生のためなのに、仕事のために心身の健康を崩し、自分の人生を犠牲にしてしまっては意味がありません。自分の心身を守れるのは自分だけだとしっかり意識し、周囲の意見に振り回されすぎないようにしましょう。

退職を考えたほうがいい心身の変化は?

退職を考えたほうがいいほどの強いストレスを受けると、心身に大きな変化が生じます。具体的には、以下の4つの症状のいずれかに当てはまるときは、できるだけ早めに休職・退職・転職など、環境を変えるようにしましょう。

毎日がつらい、無気力でやる気が起きない

毎日がつらい、無気力、やる気が起きないなどはうつ病の前兆と考えられ、そのまま症状が進むと本格的にうつ病を発症してしまう可能性が高いでしょう。そもそも、うつ病にかかる人の多くは真面目で責任感が強く、几帳面な人です。こうした人はストレスを溜めやすく、症状できちんとできない自分を責め、さらにストレスを溜めてしまうという悪循環にも陥りやすいのです。

うつ病は早期発見・早期治療とともに、発症してしまう前に予防することが重要です。症状が悪化すればするほど完治までに長い時間と根気が必要となりますので、前兆と見られる症状が出た時点でできるだけ早く環境を変え、ストレスの原因を取り除きましょう。

頭痛や吐き気など、原因不明の体調不良

風邪などの心当たりがないのに、原因不明の頭痛や吐き気などが生じる場合も注意が必要です。市販薬を飲むと症状が緩和されるので、原因を探るよりもそのまま頑張り続けてしまう人が多いのですが、原因をはっきりさせないままストレスを溜め続けると自律神経失調症に進行してしまう可能性があります。

自律神経とは、循環器・呼吸器・消化器など身体のさまざまな器官の働きを調整するための神経で、身体を活動モードにする「交感神経」と、休息モードにする「副交感神経」のバランスによって生命活動を維持しています。自律神経のバランスが乱れると、「頭痛・吐き気・腹痛・めまい・倦怠感・情緒不安定」といったさまざまな症状が現れます。この症状の総称を「自律神経失調症」と呼びます。

症状が続くと身体のさまざまな器官に負担がかかり、より重い疾患に進行してしまう可能性もあります。これらの症状に心当たりがあれば、早めの対処を行いましょう。

うまく眠れない、または夜中や早朝に目が覚めてしまう

心身にストレスが溜まると、寝つきが悪くなったり夜中や早朝に目が覚めたりと、睡眠リズムが大きく崩れることがあります。一時的なものなら良いのですが、そのまま改善されずリズムが崩れたままだと睡眠障害に進行してしまう可能性が高いでしょう。

夜にしっかり眠れないと、昼間に強烈な眠気を感じて仕事の効率が落ちたり、生活習慣病・うつ病のほか、事故のリスクを高めたりしてしまいます。たかが睡眠、ちょっとぐらい寝なくても大丈夫、と油断せず、早めの対処を心がけましょう。

食欲が異常にある、または全くない

食欲が異常にあって食べすぎてしまう、または、食欲がなくてあまり食べられない、というように、ストレスは消化器官や食欲にも大きな影響を与えてしまいます。そのまま症状が進んだ場合、摂食障害に陥ってしまう可能性もあります。摂食障害とは食事を摂ることに関する異常な症状全般のことで、ストレスが原因の食べ過ぎも、全く食べられなくなるのも同じ摂食障害です。

最近わけもなく食べすぎてしまって体重が急激に増えてしまった、逆に、食事を摂れず体重が急激に減ってしまったという場合は特に注意が必要です。できるだけ早く環境を変え、ストレスの原因を取り除きましょう。

ストレスで退職したいときの伝え方は?

では、実際にストレスで退職したいとき、誰にどのように伝えたら良いのでしょうか。まず、退職すると伝えるときには理由が必要です。退職交渉や手続きをスムーズに進めるためにも、会社側が受け入れやすくトラブルになりにくい理由を考えておかなくてはなりません。例えば、以下のような退職理由が良いでしょう。

  • やってみたかった仕事があり、挑戦したいから
  • 資格取得のため、勉強に専念したい
  • 海外留学を実現したい
  • 健康状態が悪化したので、療養したい

このとき、たとえ本当のことであったとしても会社や上司への不満は伝えない方が賢明です。不満を伝えると会社側とトラブルになることもありますし、逆に「その点については改善するから考え直してくれないか」と引き止められることもあります。しかし、引き止められたとしても改善はあまり期待できません。

つまり、退職理由はあくまでも自分自身の理由とし、会社やそこで働く人へのネガティブな理由は伏せておきましょう。できればやりたい仕事がある、資格取得したいなど前向きな理由であれば会社にも上司にも受け入れられやすいです。また、体調不良が出ているならそれを理由とするのも良いのですが、体調不良の理由を仕事関連のストレスとは言わないようにしましょう。

退職を伝える相手は基本的に「直属の上司」

退職しようと思ったら、まず直属の上司に伝えましょう。直属の上司を飛ばしてさらに上司や幹部などに伝えてしまうと、上司の上司や幹部から直属上司の管理能力が問われ、評価が下がってしまうため、直属の上司に反感を持たれてしまうケースが多いです。もちろん、話しやすいからと同僚や後輩に先に伝えてしまうのも避けましょう。

退職する情報が人づてに直属の上司の耳に入ってしまうと印象が良くありませんし、事実でないことまで伝わってしまうかもしれません。さらに、退職は他のメンバーにも少なからずショックを与える出来事ですから、チームの和を乱すと思われてしまう可能性があります。伝えるときは1対1で、メールや社内の連絡ツールなどを利用し「相談があるので、時間を作ってもらえないか」と時間をとってもらって直接、対面で伝えましょう

ただし、直属の上司のパワハラや嫌がらせなどが原因となって退職する場合は別です。こうした場合には、直属の上司に伝えると余計にトラブルのもとになってしまう可能性があります。信頼できる人事部や、上司の上司に伝えましょう。

退職したい場合、基本的には2ヶ月前までに伝える

退職したいという意思は、基本的に2ヶ月前までに伝えましょう。また、会社の就業規則で3ヶ月前までとなっている場合は、それに従うのがベストです。就業規則にどう書かれているかしっかり確認しておきましょう。

ただし、どうしても心身が辛いときは、v法律上は2週間前までに申し出れば退職できる、ということも覚えておいて損はありません。就業規則はあくまでも私法なので、法律を無視してそちらに従わせることはできないのです。さらに、その2週間を有給や欠勤扱いとしてもらって休むことで、実質的に退職を申し出たその日のうちに会社を辞めることもできます。

症状が悪化して就業が見込めない人、どうしても耐えられない人、すぐに辞めたい人はこうした方法もあります。無理をして心身を壊す前に、できることはやっておくと良いでしょう。

退職する前にやってみたほうがいいこと

ここまで退職を前提にお話してきましたが、場合によっては退職しなくても解決できることがあります。もし、辞めたいと思う理由が給与なら業績評価の場で交渉してみる、仕事内容なら配置換えを希望してみるという手があります。人間関係のストレスにおいても、以下のような方法で退職・転職しなくても解決できるかもしれません。

身近な人に相談する
一人で悩み抜いて退職を決める前に、上司や先輩社員・家族や親族・同僚・勤務先以外の友人や知人に相談するのがおすすめ
人に話をするとストレスが軽減されたり、抱え込んでいた悩みが解決したりすることも
信頼できる第三者の意見を聞き、気持ちを整理してみよう
自分の考え方を変える
馴染めないものは仕方ない、好きになれないものは仕方ないと割り切ることも必要
100人の人に好かれるのが現実的でないように、100人を平等に好きになることも不可能
仕事では友人関係と異なるので、価値観の合わない人とも付き合いが必要
失礼な対応にならないよう気をつけるとともに、必要以上に気を使わず自分の業務に集中するよう心がける
人事部など、公正な第三者に相談する
あからさまな無視で業務が進まない、他の社員の前で延々と怒鳴られるなどパワハラに近いケースはすぐ相談する
部署を変える、プロジェクトを変えるなどで人間関係を一新できる可能性も

身近な人に相談するというのは、まず行っておきたい対策です。一人で悩んでいると感情面が先走り、冷静な判断ができなくなることもあります。先輩や同僚に相談すれば、同じことで悩んだ人が見つかるかもしれません。他の人がその悩みとどう向き合い、解決してきたのかを教えてもらえば、辞める他にも選択肢が見つかる可能性があるでしょう。

また、仕事では必ずしも自分と価値観が合う人ばかりに出会えるとは限りません。ストレスが溜まってくるとどうしても「この人とは一緒に仕事をしたくない!」と思ってしまう人もいますが、無理に合わせようとしたり気を遣ったりしすぎず、少し考え方を変えて割り切ることで、ストレスを軽減できる可能性があります。

あまりに過度な批判や嫌がらせなど理不尽な対応をされているときは、「自分に能力があるから嫉妬している」と思って気をラクにしてしまうのも一つの手です。考え方や接し方を変えることで、なるべく自分にストレスが溜まらないよう立ち回りましょう。業務に支障をきたすほどの人間関係の困りごとがあるなら、人事部など公正な第三者に相談するのも良い方法です。

おわりに:ストレス退職は、自分の心身を守るために重要なこと

真面目な人ほど、ストレスによる退職を逃げや甘えと考えてしまう傾向がありますが、自分の心身をストレスから守ってあげられるのは自分しかいません。うつ病や自律神経失調症、睡眠障害、摂食障害などに進行する前に対策を取りましょう。

また、退職を考えたときは、退職しなくても改善できる道があるか検討してみることも大切です。いよいよ退職するときは前向きな理由を用意した上で、直属の上司に2ヶ月前までに伝えましょう。

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