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在宅のストレス|原因からわかる解消法とは

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在宅勤務のストレスをうまく解消できている男性 ストレス
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新型コロナウイルス感染症、働き方改革の推奨などにより、在宅勤務や在宅学習を行う人は増えました。しかし一方で、突然の在宅勤務・学習への転換がストレスになってしまう人もいます。
今回は、在宅勤務・学習のストレスについて、その原因を調査した結果と、ストレスの効果的な解消法についてまとめました。在宅勤務・学習でストレスを感じているという人は、ぜひチェックしてください。

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在宅勤務、学習の実態|ストレスや生産性の変化は?

新型コロナウイルス感染症の流行などの影響により、外出自粛で在宅勤務や学習を行う人はますます増加しました。そこで、出勤から在宅勤務に、通いから自宅学習に変わったことで疲れを感じるかどうか、意欲や生産性に変化はあるかについて、株式会社ユーグレナが22〜59歳の男女400名を対象として調べた調査結果があります。

調査結果によると、在宅勤務や在宅学習で疲れを感じるかどうかという質問に対し、「はい」と答えた人は63%にものぼりました。性別・年代別の調査では20代女性が最も多く7割を超え、最も少なかったのは30代男性で5割強という結果になり、いずれの年代・性別においても過半数の人が在宅勤務や学習による疲れを感じていることがわかります。

外出自粛によるストレスを感じることはあるかどうかの質問では、「頻繁にある」「時々ある」と答えた人は全体の76%にのぼり、これも20代女性が88%と最も高い結果になりました。自由に外に出られない閉塞感や、家族・友人など人と会えないことにストレスを感じるという人が多いようです。

また、同調査では「オフィスや学校で行うのと比べ、自身の集中力や生産性がどう変わったか」についても質問しています。約半数が変わらないと答え、集中力が「とても上がった」「少し上がった」と答えた人が20%いるのに対し、「少し下がった」「とても下がった」と答えた人は35%にのぼりました。

意欲や生産性についてもほぼ同様の結果となり、上がったと感じる人は2割前後、変わらないと感じる人は約半数でした。そして、下がったと感じる人はいずれも35%前後です。在宅勤務や在宅学習では、出勤や登校した場合と比べて3割を超える人が集中力や生産性、意欲の低下を感じていることがわかります。

世代ごとの比較によると、集中力・意欲・生産性の全てで40代が最も低下を感じていました。特に、生産性では40代の44%が「少し下がった」「とても下がった」と感じているのですが、20代では26%と、世代によっても大きな差があります。また、40代と20代では生産性が低下する理由も以下のように異なりました。

40代
家族から話しかけられる
家事の手伝いを依頼される
子どもの世話
20代
テレビなどの誘惑が多い
室内、自宅の中に娯楽が多い

40代は家族関係の問題、20代は娯楽の問題が大半を占めています。また、全体として在宅勤務や在宅学習にストレスを感じる、生産性が下がる理由として以下のようなものが挙げられました。

運動不足
在宅勤務はほぼデスクワークで、長時間パソコンの前に座りっぱなしになりやすい
運動不足から、慢性的な疲労感につながることも
睡眠習慣の問題
出勤や残業などの意識が希薄になり、夜型の生活になったり、睡眠時間を削って仕事をしたりしてしまうことも
出社の日と在宅勤務の日で起床・就寝時間が大幅にズレるなど、生活習慣の乱れにつながる
睡眠の質が低下し、健康状態が悪化する要因に
食事の栄養バランスが偏りやすい
外出の機会が減ると、昼食は手軽にとれるレトルト食品やインスタント食品で済ませてしまう人も多い
栄養バランスの偏りから、心身の不調につながることも
作業環境の整備不足
自宅のデスクが作業に向いていない
Wi-Fiが途切れやすい
仕事とプライベートの切り替えが難しい
くつろぐ場所である自宅が職場や学校になることで、メリハリがつかない
だらだらと仕事を続けて長時間労働になったり、昼夜逆転したりしてしまうことも
コミュニケーション不足になりやすい
上司や同僚と直接コミュニケーションをとる機会が減り、孤独感や疎外感を感じやすい
コミュニケーション不足からストレスを感じ、気分が落ち込む
ストレス解消方法の減少
ジムやダンススタジオなどのレッスンに行けない
外出して気分転換しにくい

夫の在宅勤務は妻のストレスの原因にもなる?

明治安田生命総合研究所が0〜6歳の子どもがいる男女1100名を対象として行ったWeb調査によると、「夫がずっと家にいることで家庭不和になり、子どもに悪影響である」などとして、専業主婦の4人に1人が夫の在宅勤務を望まないことがわかりました。

同調査では、在宅勤務を行った男女の89%が「今後も在宅勤務を行いたい」と在宅勤務そのものに対しては肯定的な見方をしています。また、自分自身の子どもに対する関わり方としても、男性の7割、女性の5割が「積極的に子どもの面倒を見るようになった」「子どもとの絆が関わった」と前向きな回答が得られました。

一方で、妻の4割が「夫による育児や、子どもにイライラすることが多くなった」と、子育てに関するストレスが増加したという回答をしていることも見過ごせません。外出自粛により子育てに良い影響があったと認識している夫と、夫の育児にイライラすることが多くなった妻の間で大きな意識・認識の差があることがわかりました。

また、育児の他にも夫が在宅していることで妻がストレスを感じることは多いようです。具体的には、以下の5つのポイントが挙げられます。

自分のペースで家事ができない
家事の合間にお茶をする、買い物に行くなど、やることは多いが采配は自由
在宅勤務や休校により、夫や子どもに呼ばれることが増え、家事を自分のペースでできなくなる
自分のペースで家事ができないと、進まないこともストレスになる
原因である夫が家事に口出ししてくることもあり、余計にストレス過多になることも
3食ずっと炊事しなくてはならない
在宅勤務や休校で家族がずっと家にいると、3食ずっと炊事を強いられる人も
炊事はメニュー決定・買い出し・ゴミや食器の片付けなど、手間も時間もかかる
「簡単なものでいいよ」「また同じメニュー?」など、食べるだけの夫や子どもの無神経な言葉が余計なストレスになることも
夫に対して気を遣う
好きなテレビを見られない、掃除機など音が出る家事の時間が限られるなど
夫がいると座っているのを悪いと思い、つい家事をしてしまう人も多い
自分のペースで自由に行動できないことは、人間にとって大きなストレスの一つ
夫が家事・育児を手伝わない、手際が悪い
感染症予防のため、食材の買い出しを1人ですることが推奨される地域などでは、夫に買い出しに行ってもらいたい人が多いが、手伝わないことも
子どもを早めにお風呂に入れたいと思っても、協力してくれない夫も多い
中には、仕事や仕事の付き合いなら得意だからと、会議やオンライン飲み会で時間を潰す夫も
仕事中の夫が別人に見える
家では強気なのに仕事中は腰が低い、家では恐妻家でも仕事では部下に当たりがきついなど
仕事中と家庭内での態度が大きく違うと、在宅勤務で衝撃を受ける妻も多い

育児と同様に、家事や炊事に対する夫婦間での意識の差がストレスにつながりやすいと考えられます。また、無意識に「自分は家事が苦手だから」「家事は妻の領分だから」と、妻が年中無休で家事をすることを当たり前だと思っている夫もまだまだ多いです。在宅勤務や休校となれば、普段より妻の負担が倍増することを夫側も理解し、積極的に家事・育児に参加したり、買い出しを手伝ったりする努力も必要でしょう。

一人暮らしも在宅勤務がストレスになる?

在宅勤務・学習でストレスを感じることがあるのは家族で暮らしている人だけでなく、一人暮らしの人も同じです。その理由として、主に以下の3つが挙げられます。

ワークスペースが確保しにくい
都心部では特に狭いワンルームに住み、作業に向いた机や椅子がない人も多い
寝るだけだからと日当たりが悪い部屋にしてしまったり、会社へのアクセス優先で狭い部屋にしてしまったりした人も
在宅勤務で成果を出すためには、作業環境を整えることも重要
コミュニケーションの機会が大幅に減る
在宅勤務ではメールやチャットでのコミュニケーションがメインとなり、1日中誰とも話さない日も
オフィスでは気軽にできていた、同僚や上司とのちょっとした雑談もない
長期間無言で作業を続けることが、だんだんとストレスを溜めることにもつながる
オン・オフの切り替えが難しい
狭い部屋の中にテレビ・ベッド・漫画など、さまざまな娯楽があると誘惑されてしまう
実家暮らしで在宅勤務をする場合、普段くつろいでいる部屋では集中しにくい人も
通勤時間がなくなったぶん、いつもより早めに仕事を始め、だらだら残業してしまう、ということも

一人暮らしの人が在宅勤務・学習でストレスを感じやすいのは、作業環境が整っていないことや、コミュニケーションが大きく減ることによります。作業しやすい机や椅子がないだけでなく、作業する場所と娯楽を楽しむ場所を分けられないことも作業環境の悪さです。また、たわいのない雑談など、人と話す機会が激減することでストレスが溜まりやすくなる傾向があります。

在宅のストレス解消法|一人暮らしと夫婦で少し違う

上記のように、在宅勤務・学習ではさまざまなストレスが溜まる人もいることがわかりました。そこで、最後に在宅勤務・学習でのストレス解消法を一人暮らしの場合と夫婦の場合に分けてご紹介します。

在宅のストレス解消法【一人暮らし編】

一人暮らしの人が在宅勤務・学習でも上手にストレスを解消するためには、以下の点に注意したり、心がけたりしましょう。

  • 部屋のレイアウトを作業しやすいように整える
  • 毎朝オフィスに出勤するのと同様、身だしなみを整える
  • オンラインランチや飲み会を開催したり、参加したりする
  • 家族や友人と電話する
  • 旧友に連絡をとる
  • 新しいことに挑戦する
  • 運動習慣をつくる

最初にすべきなのは、部屋のレイアウトを作業しやすい環境に整えることです。娯楽が目に入らないよう、机を壁に向かって配置したり、テレビ・ソファ・ベッドなどに背を向けて作業したりできるようにすると良いでしょう。机の上に余計なものを置かないようにしたり、本棚の漫画などの誘惑は布で覆ったりしておくのもおすすめです。

オン・オフの切り替えが難しい人は、化粧をしたりスーツを着たりして身だしなみを整える、仕事の前にラジオ体操をするなどの工夫をすると切り替えやすくなります。自分なりに、仕事モードのスイッチの入れ方を考えておくと良いでしょう。

コミュニケーション不足には、オンラインランチや飲み会を開催したり、参加したりするのがおすすめです。Zoomなどのビデオ会議ツールを使えば、自然と身だしなみにも気を使うことになりますので、生活にメリハリをつけられます。家族と電話したり、久しぶりに旧友に連絡をとってみたりするのも良いでしょう。

また、在宅で通勤時間がカットされたぶん、新しい趣味や勉強を始めたり、運動習慣を作ったりしてみると気分転換になったり、心身をリフレッシュしたりできます。YouTubeなどの動画サイトや、筋トレアプリなどを活用すると始めやすいでしょう。やってみてうまくいかなかったり、余計にストレスになったりするならやめて別のことを始めるのも自由です。この機会に、ゆっくり自分の好きなこと、打ち込めることを探してみてはいかがでしょうか。

在宅のストレス解消法【夫婦編】

夫婦で暮らしている人が在宅勤務・休校などでも上手にストレスを解消するためには、以下の点に注意したり、心がけたりしましょう。

妻が気をつけること
  • 夫婦間で普段から子育ての方針について話し合い、ギャップを解消する
  • 同じような環境の仲間と、SNSやメールで愚痴を言う
  • 趣味に没頭する時間を作る
  • 日用品をちょっとアップグレードする
夫が気をつけること
  • 仕事が終わったら、すぐに自分の時間に入るのではなく家事・育児をする
  • 在宅勤務で妻の炊事や家事の負担が増えていることを自覚し、積極的に手伝う
  • 子どもの世話など、育児を妻に任せきりにせず、主体的に関わる
  • 妻に相談なく、大きな買い物をしない

共働きであっても、まだまだ家事・育児は妻が主体となってやるものという意識を持つ人は多く、在宅勤務で圧倒的に負担が大きくなりやすいのは妻の方です。そのことを夫が理解していないと、「夫の在宅勤務は妻のストレスの原因にもなる?」の章でもご紹介したように、妻がさらにストレスを溜め込むことになってしまうでしょう。まずはこの点を夫がしっかり理解し、子どもと触れ合う時間が増えるからこそ、子育ての方針についてしっかり話し合っておかなくてはなりません。

どうしても、日本では古来「男はこうあるべき」とされてきた男性像があり、夫側はなにげなく「仕事だけしていれば良い」「家事・育児に男が手を出してはいけない」「大きな決断は自分ですべき」など、「主人」としての振る舞いを演じがちです。しかし、社会が変われば夫婦像も変わるもの。ぜひ、いま一緒に暮らしている妻の気持ちや価値観を優先し、子育てや家事に積極的に関わっていきましょう

ストレスを溜めがちな妻側のストレス解消法としては、メールやSNSなど文字にできる方法で同じような環境の友人と愚痴を話すのがおすすめです。電話やオンラインツールも良いのですが、文字にすることで自分の気持ちが整理される余裕が生まれ、返事を待っている間にクールダウンできるでしょう。自分だけじゃない、と思うことで気持ちも落ち着くはずです。

また、自分の時間を犠牲にして家事や育児をこなそうとしてしまうのなら、家事や育児は出勤時と同じ程度にとどめ、余った通勤時間で自分の趣味に没頭すると良いでしょう。例えば、ハンドメイドアクセサリーなどを作ってフリマアプリで販売すると、趣味と実益を兼ねられます。趣味は良い気分転換になりますので、家事や育児があるからといって自分の時間を削りすぎないようにしましょう。

在宅勤務・学習、休校、外出自粛などの影響で日常生活に大きな変化が出たのは、夫も妻も、そして子どもも同じことです。生活の変化は、良い変化でも悪い変化でもそれ自体がストレスになるもの。ぜひ、この機会にWithコロナ時代の家庭生活について家族全員で話し合い、全員がよりよく、楽しく生活していけるように見直してみてはいかがでしょうか。

おわりに:一人暮らしでも夫婦でも、在宅勤務のストレスは上手に解消しよう

在宅勤務・学習になったことや、外出自粛でストレス・疲れを感じる人は多く、全体の6〜7割にのぼるという調査結果が出ています。集中力や意欲・生産性に関しても35%の人が下がったと感じています。

ストレスを感じる原因は人によってさまざまですが、夫婦と一人暮らしでその原因はやや異なります。自分がどんなことにストレスを感じているか知るとともに、ストレスの根本的な解決のため、生活を見直してみてはいかがでしょうか。

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