お風呂のリラックス効果、ストレス解消効果を高める方法とは?

リラックス

お風呂に入ると疲れがとれる、と感じる人は少なくありません。シャワーを浴びるだけでも身体をキレイにすることはできますが、特に湯船につかって身体の芯まで温まることが大切、とよく言われます。

実際に、湯船につかった後はお風呂を出てもしばらく身体がぽかぽかと温かく、気持ちまでスッキリしていることが多いです。お風呂のリラックス効果、ストレス解消効果を高めるにはどうすれば良いのでしょうか。

この記事を読んでわかること
  • お風呂に入るとリラックスする理由
  • お風呂の効果
  • おすすめのお風呂の入り方
  • お風呂のリラックス効果を高める方法

湯船につかるとリラックス&スッキリするのはどうして?

お風呂に入ることで一日活動した後の身体の汗や汚れが落ち、スッキリするのはもちろんですが、湯船につかった後はなんとなく気持ちまでスッキリした、という経験がある人も多いでしょう。それは、湯船につかることで以下のような3つの作用が働き、身体の血行が良くなり、リラックス効果やリフレッシュ効果がもたらされるからです。

温熱作用
お湯に浸かると体温が上がり、皮膚の毛細血管が広がり、全身の血液の流れが良くなる
血行が良くなると、酸素や栄養を含んだ血液が全身に巡り、老廃物や二酸化炭素は排出される
体内の疲労物質なども排出されるため、筋肉の緊張が解けて凝りがとれ、身体がほぐれやすくなる
水圧作用
バスタブのお湯の水圧によって、お風呂に入るとお腹がへこむような感じがする
身体の表面だけでなく血管にも圧力が加わるため、手足に溜まった血液が押し出される
滞っていた血液が流れ出すと心臓の働きが活発になり、血液循環が促進される
末端で滞っていた血液や体液が身体の中央へと押し戻されるため、むくみ解消にも効果的
浮力作用
湯船の中の重力は、お湯の浮力によって陸上の9分の1になるため、体重も9分の1に
身体を支えている筋肉や関節の負担が軽減され、緊張が解れて疲れがとれやすくなる
緊張からくる脳への刺激も減少するため、心身ともにリラックスできる

このように、入浴がもたらす心身への効果から「お風呂(湯船につかること)は幸福度を高める効果がある」とされています。実際に、2012年に東京都市大学の研究チームが静岡県の6,000人の住民を対象に行った調査によると、毎日お風呂に入る人は毎日お風呂に入らない人と比べて幸福度が10ポイント高いという結果が出ました。

さらに、湯船につかる人とシャワーだけで済ませる人とを比較したところ、湯船につかる人の方がシャワーだけの人よりも幸福度が12ポイント高いという結果も出ています。つまり、お風呂に入るなら湯船につかる方が幸福感を得られ、さらにできるだけ毎日つかる方が幸福感を高められると言えそうです。

お風呂にはリラックス以外にも嬉しい効果がある?

お風呂に入る、つまり湯船につかると血行が促進されるということは前章でお話しました。血行が促進されるということは、心臓から全身へ酸素や栄養分を豊富に含んだ血液が巡り、逆に身体の末端で滞っていた血液は組織で発生した老廃物や二酸化炭素を運び去り、分解・排出する臓器まで送り届ける働きがスムーズになるということです。

逆に、血行不良の状態では必要な酸素や栄養分が身体の隅々まで行き渡らず、老廃物や二酸化炭素が排出されにくくなり、さまざまな身体の不調が起こりやすくなります。血行が良くなることで、具体的には以下のような効果が期待できます。

疲労回復
血行が促進されると、体内の老廃物や乳酸などの疲労物質がより早く排出されやすくなる
疲れが取れやすくなり、回復のスピードが早まる
代謝の改善
生命維持のための活動で消費されるエネルギー「基礎代謝」は、加齢とともに減少する
基礎代謝が減少すると、太りやすくなったり、身体のさまざまな機能低下を招いたりする
血行促進・発汗効果のある半身浴を行うと細胞が活性化し、代謝を上げる効果が見込める
肩こり・腰痛の緩和
肩こりや腰痛は、冷えや長時間のデスクワークで緊張した筋肉や関節に疲労物質が溜まり、それが血管を圧迫して起こるとされる
血行が促進されると、疲労物質を体外に排出しやすくなるため、肩こりや腰痛が緩和されやすくなる
肌がキレイになる
肌の最も外側にある表皮細胞は、約30日周期で新しい細胞に生まれ変わる
その下の真皮層が血行不良だと、肌のサイクルがうまく行かず、肌荒れの原因に
サイクルをしっかり働かせ、老廃物をしっかり排出できれば吹き出物が出なくなり、肌の透明感もアップ

実際に、東京ガス都市生活研究所がシャワーと半身浴によって血流量がどう変化するのかを調査・比較したところ、40℃のシャワーを3分間浴びるのと、38℃のお湯に20分半身浴するのでは、半身浴を終えた後の血流は約3倍になることがわかりました。

お風呂のリラックス効果を高めるにはどんな入り方がおすすめ?

湯船につかることによる効果は他にもあります。私たちの身体はわずか1〜2℃体温が変化しただけで体調も大きく変化しますが、湯船につかって体温が変わるのも同様の効果をもたらします。その効果が大きく切り替わる境目となるのが、42℃と言われています。

42℃以上の熱い湯につかると、自律神経のうち身体を活動状態にする「交感神経」の働きが活発になります。血圧や脈拍が早まり、筋肉が緊張し、内臓の働きは弱まるため食欲が一時的に減退します。このため、寝る前に42℃以上の熱いお湯につかってしまうと、交感神経の働きで身体が活動モードになってしまい、寝つきが悪くなってしまうこともあります。

逆に、この性質を利用すれば、朝起きてすぐに熱いシャワーを浴びれば交感神経が活発になり、身体を活動モードに切り替えることができます。朝から活動性が高まると、一日の消費カロリーも増え、効率よく自然なダイエット効果も期待できます。

一方、40〜41℃くらいのぬるめのお湯につかると、身体をリラックス状態にする「副交感神経」の働きを活発にすることができます。血圧や脈拍は下がり、内臓の動きが活発化され、消化も促進されます。就寝前やリラックス状態になりたいときはぬるめのお湯につかりましょう。特に、入浴から30〜1時間後に布団に入るようにすると、タイミングよく眠気が訪れます。

人間の身体は、体温が1℃下がると基礎代謝や免疫機能が下がり、体内酵素の働きも鈍り、肥満・感染症・がんなど、さまざまな身体の不調や疾患を引き起こすと言われています。約40℃のお湯に10〜15分程度つかると体温は約1℃上昇しますので、寒い日や疲れた日には湯船につかって体温を上げておくことが、体力回復や病気予防につながるのです。

こうしたお風呂の効果を最大限に引き出すには、以下のようなポイントにも注意しましょう。

顔が汗ばんできたら湯船を上がる
顔が汗ばんできたら、身体が十分に温まったサイン。お風呂を上がるか身体を洗うなどしてクールダウン
40℃程度なら10〜15分、42℃なら10分以内。それ以上つかると身体に負担がかかることも
元気回復には、肩までつかる全身浴を
温熱効果や静水圧効果を期待するなら、肩までしっかり湯につかる全身浴を
このとき、急に湯船に入るのではなく、十分にかけ湯をして身体を慣らしてから
風呂上がりのビールは危険
入浴で失われる水分は約800mLとされ、水や電解質飲料などでしっかり補充が必要
ビールには利尿作用があるため、さらに脱水を促してしまう。一気飲みしない
どうしてもビールを飲みたいときは一気飲みせず、水や電解質飲料と一緒に少しずつ
風邪気味のときこそ入浴を
38℃以下の熱で、体調がさほど悪化していない場合には40℃前後のお風呂で回復が早まることもある
体内温度が上がると免疫機能がアップし、蒸気が鼻や喉の粘膜についたウイルスを弱らせるため症状が軽減される

ただし、全身浴の場合は胸にも水圧がかかりますので、心疾患や呼吸器系の疾患や持病を持つ人は先に主治医に相談し、許可をもらってから全身浴を行いましょう。

半身浴で疲れた心身をリフレッシュできる?

上記のように、全身浴でも心身のリラックス効果や元気回復効果などが得られますが、リラックスやストレス軽減、自律神経を整えるなどさらに効果を高めたいときには、半身浴がおすすめです。半身浴とは、胸の下、みぞおちのあたりまで張ったぬるめのお湯に20〜30分間ゆっくりとつかる入浴法のことを指します。

全身浴よりも身体に負担がかかりにくいため長時間の入浴が可能で、身体を芯からじっくりと温めることができます。肩が出ていて寒いと感じるときは、乾いたタオルを肩にかけておくとしばらくして下半身で温まった血液が上半身にも巡り、温かく感じてきます。このとき汗をたくさんかきますので、脱水症状を起こさないため、入浴の前後にはコップ1杯ずつ常温の水を飲みましょう

汗をかくと生命活動に欠かせない体温調節をスムーズに行うことができ、自律神経のバランスが整いやすくなります。また、体内の老廃物や疲労物質を排出しやすくなり、疲れが取れやすくなったり、肌がキレイになったりとさまざまな効果が期待できます。スムーズに汗をかくためにも、水分の摂取を忘れずに行いましょう。

半身浴にふさわしい温度は、ちょっとぬるいかなと感じる37〜39℃です。40℃以上の熱いお湯では交感神経が活発になりやすいのですが、ぬるめのお湯では副交感神経が活発になりますので、頭や身体がリラックスできます。リラックスやストレス軽減、寝る前のリフレッシュタイムとしてよく使われる半身浴には、この副交感神経が大切なのです。

40℃で5分の全身浴と、38℃で20分間の半身浴を比べると、入浴前と比べて半身浴の方がストレスの減少値が明らかに大きくなることもわかっています。このような点からも、半身浴は身体の健康だけでなく、心の健康やリフレッシュにも繋がることがわかります。

よりリラックスするためのお風呂の過ごし方のヒント

入浴中によりリラックスするためには、以下のようなプラスのストレス解消法もおすすめです。

バスルームを癒しの空間に
観葉植物を飾る、お気に入りのバスグッズを揃えるなど、居心地の良い空間にする
お風呂の照明を落としてキャンドルを灯すと、最高のリラクゼーションになる
アロマバスにする
好きな香りのアロマオイルを数滴垂らし、香りでリラックス効果を高める
香りの成分は鼻から直接脳へと伝わり、自立神経系やホルモン系、免疫系などにダイレクトに作用する
ストレス解消にはラベンダー、イランイラン、カモミール、ネロリなど
リフレッシュにはオレンジ、ペパーミントなど
リラックス効果がある入浴剤を使う
香りや効能、色なども含めて入浴剤にはさまざまな効果が期待できる
癒されたと感じやすい色は、薄い黄緑や緑、水色、薄い紫などの寒色系
声を出して歌う
歌うとストレス度を示す「コルチゾール」というホルモンが低下することがわかっている
歌うことが好きな人はもちろん、嫌いな人でも歌うとストレス解消効果がある
どうしても歌うのが恥ずかしい人は、好きな音楽を聴くのがおすすめ
泣く
感情の高ぶりによって涙を流すと、ストレスの原因物質が涙で流れる
泣いているときは副交感神経が優位になり、リラックスすることから、笑うよりも泣く方がストレス解消には効果的
バスルームなら人目を気にする必要もないため、ゆっくり泣くことができる
本を読む
イギリスの大学で読書・音楽鑑賞・コーヒーブレイク・テレビゲーム・散歩のストレス解消効果を検証したところ、読書には98%ものストレス解消効果があることが明らかに
静かな場所であれば、約6分間の読書で60%のストレス解消効果が期待できる
本の内容に集中することがストレス解消につながると考えられている
足裏マッサージをする
自律神経を整え、ストレス解消に効果的なツボが足の裏にはたくさんある
湧泉(足裏の人差し指と中指の間、足の指を内側に曲げたときにへこむ位置):元気や生命力が湧いてくる泉という意味で、ストレスを緩和し自律神経のバランスを整える。身体の疲労回復や不調改善など、さまざまな症状に効果が期待できる
失眠(かかとの中央上部。少し強めに刺激すると効果あり):不眠を解消する。睡眠でもストレス解消効果は見込めるため、湧泉と一緒にマッサージすると相乗効果が得られる

入浴だけでもストレス解消効果は見込めますが、このようにプラスのストレス解消方法を取り入れることで、より高いストレス解消、リラックス効果が得られます。ぜひ、お好みのストレス解消方法を取り入れ、バスタイムをより効果的なリラックスタイムにしてください。

おわりに:お風呂の効果を高めるには、注意点や入り方、過ごし方に一工夫を

シャワーだけでなく、湯船につかることは血行を良くして体温を上げ、代謝を改善したり疲れをとったり、ストレスや緊張を軽減したりする効果があります。さらに効果をアップするためには、半身浴でゆっくり身体を温めましょう。

また、リラックス効果を高めるにはアロマや入浴剤、足裏マッサージなどを併用すると良いでしょう。相乗効果でより高いストレス解消効果が見込めます。お好みのストレス解消方法を取り入れましょう。

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