オルゴールの癒し効果を高めるコツとは?

癒し

オルゴールの音を聴いていると、なんとなく穏やかな心地よさを感じることがあります。オルゴールの音にはこうした癒し効果があるとされており、実際に実験や科学的な効果も研究が進められています。

そこで、オルゴールの癒し効果を高めるためにはどうすれば良いのか、癒される理由、癒しを得るための注意点など、オルゴールで癒されるための方法についてご紹介します。

この記事を読んでわかること
  • オルゴールの癒やし効果の秘密
  • オルゴールの聞き方
  • オルゴールの癒やし効果を高める方法

オルゴールの音に癒やされるのはなぜ?

オルゴールの音には、実際に人への癒し効果があるとされています。曲調によるリラクゼーション効果もあるのですが、人間の耳には音として認識されないような高周波・低周波の音が一緒に響きとして聞こえてくることで、人間の脳幹を刺激することがオルゴールによる癒し効果の主な理由だと考えられています。

脳幹は呼吸器系・神経系・ホルモン系など、身体のさまざまな器官の働きを司る場所です。人間ももともとは動物として自然の中で暮らしていたことから、脳幹もやはり自然の音に近い環境の中でよく働くようにできています。つまり、海の音や森の木々の葉ずれ、小鳥のさえずりなどです。これらの音は、いずれも人間の耳に聞こえない高周波を含んでいます。

普段、自然の少ない都会の中で生活していると、高周波をほとんど含まないため脳の働きが抑制されてしまい、ストレスとなり免疫力の低下につながると考えられています。そこで、自然の音と同じような効果をもたらしてくれるオルゴールの音(※72本以上の弁を持つもの)で脳幹の働きを活性化すると、ストレスを軽減できると考えられます。

オルゴールはもちろん、蓄音機やアナログレコードなど、アナログの音の方がなんとなく良い、と感じる人は多くいます。これは、CDやMP3などのデジタル音源ではカットされてしまう高周波音を多く含んでいるからだと考えられ、「高周波音効果(ハイパーソニック・エフェクト)」と呼ばれています。

高周波音効果が発見されたのは2000年、当時千葉工業大学の教授だった大橋力氏によるもので、人間は音として認識できない「20khz以上の高周波音」も身体で感じていて、リラックスやストレス軽減、免疫力増加などの癒し効果を得ていることが確認されたとしてアメリカ生理学会の学会誌で発表しました。

この実験では、対象者に高周波音がある音楽とない音楽を聴き比べてもらい、リラックス効果やストレス軽減、免疫力などを調べました。すると、個人差はあるものの、高周波音を含む音楽を聴いた人ではそうでない人と比べ、リラックス、ストレス軽減、免疫力アップなどの効果が見られたと報告されています。

また、オルゴールのほかにもジャングルなど自然の多い環境音、バリ島のガムラン音楽なども高周波を多く発生させる「ハイパーソニック・サウンド」であることがわかっています。脳の血流を増加させる効果も見られたことから、認知症予防にも効果があるのではないかと考えられています。

耳に聞こえない高周波音の振動を感じるのは体表面であり、この点からもイヤホンなどを使って聴く音楽ではなく、音の振動を直接感じられるアナログ機器の方が良いとわかります。近年では、オルゴールのこうした効果に着目し、音の響きで脳幹を刺激し、リラックス効果で自律神経系の働きを整える「オルゴール療法」という治療法も開発されています。

オルゴールの癒し効果を高めるためにはどうすればいい?

オルゴールの音色は自律神経に働きかけ、活動するための「交感神経」と、リラックスするための「副交感神経」のバランスを整え、心身の不調を癒す効果があるとわかっています。前述のオルゴール療法はもちろん、オルゴールの癒し効果に着目した「オルゴールセラピー」という健康法もあるほどです。

では、こうしたオルゴールの癒し効果をより高めるためには、どのようなことを心がければ良いのでしょうか。基本の聴き方と、不安やストレスが強いときのポイントを見ていきましょう。

オルゴールの基本的な聴き方って?

近年ではオルゴールの音色を再現したCDや動画などもたくさんありますが、オルゴールの癒し効果を十分に得るためには、やはり生のオルゴールの音色を聴くのが一番です。最初にご紹介したように、オルゴールには人間に聞こえない低周波音から高周波音まで幅広い周波数の音が含まれていて、この音が脳幹を刺激することが癒しポイントです。

ところが、CDを含むデジタル音源の多くは、低周波・高周波音がカットされていたり、人工的に作り出された音源だったりします。つまり、多くは癒し効果の得られる帯域の音を含んでいません。デジタル音で再現されたオルゴールも、曲調によるリラックス効果は得られますが、ストレス軽減や血流改善、免疫力アップといったハイパーソニック・エフェクトは得られないのです。

ここで注意が必要なのは、ハイパーソニック・エフェクトが医学的に認められているのは「72弁以上のオルゴール」だということです。安価で弁の数が少ないオルゴールでも高周波音は発生するようですが、科学的な効果がどこまであるのかについては検証されていませんので、注意しましょう。

また、同じ曲を繰り返し聴くことも重要です。聴き馴染みのない曲を聴くと、脳は興奮状態に陥ってしまい、リラックスにつながらなくなってしまいます。同じ曲を何度も繰り返し聴けば脳がその曲を覚え、聴いても興奮しなくなりますので、十分なリラックス効果を得られるようになります。

さらに、音を記憶しておくとオルゴールの音色が聴こえていないときでも脳内でオルゴールの音色を再現できるようになりますので、リラックス効果が持続します。繰り返しの多い曲でも同じような効果が得られますので、ぜひそうした曲を選びましょう。おすすめは、パッヘルベルの「カノン」です。「カノン」とは「何度も繰り返す」という意味を持つ音楽用語で、まさにリラックスにぴったりの曲と言えるでしょう。

癒し効果を十分に得るためには、音色に集中すること、できるだけ近くで聴くことも大切です。ハイパーソニック・エフェクトは耳ではなく体表面で感じるものですから、ぜひオルゴールを近くに置くか、オルゴールの近くに行って聴きましょう。そして、他のことをせず音色に意識を集中させて聴くのがポイントです。

オルゴールの音色に心身をゆだねるような気持ちで、頭をからっぽにして聴くと良いでしょう。疲れから肩こりや頭痛が引き起こされたり、なんとなく身体がだるくなったりしたときは、その部位にオルゴールを当てながら聴くのもおすすめです。これもハイパーソニック・エフェクトによるもので、痛みやだるさが緩和される効果が期待できます。

不安やストレスが強いときにはどうやって聴けばいいの?

不安やストレスが強いときには、オルゴールを抱きかかえながら眠ると良いでしょう。前述のように、ハイパーソニック・エフェクトは体表面で感じるものですから、オルゴールをより自分の近くに置いておくと癒し効果が得やすいです。心が疲れたときには海や山、森などの自然に触れたくなりますが、それと同じような効果が得られるでしょう。

我々が海や山、森などの自然音で癒されるのは、ハイパーソニック・エフェクトのほか、「1/fゆらぎ」と呼ばれるリズムが関係しています。小川のせせらぎや鳥のさえずり、木漏れ日など、自然界の音や光には一見規則的に見えるものの、わずかに不規則なゆらぎを含むリズムがあります。これを「1/fゆらぎ」と呼んでいて、人間の心臓の拍動や各種臓器のリズムも同じだとされています。

抱きかかえながら眠ると寝つけない、という人は枕の横に置いて眠るのもおすすめです。寝る前に15〜30分くらいオルゴールを聴き、「1/fゆらぎ」や「ハイパーソニック・エフェクト」を十分に感じてリラックスしましょう。悩みや不安はできるだけ横に置いておき、オルゴールの音色だけに集中すると心身がリラックスし、入眠しやすくなります。

オルゴールを使うときの注意点は?

オルゴールは精密機械の一種であり、一般的にボックスは木材を使って作られていることから、傷つきやすいという特徴もあります。そこで、取り扱いの際には以下のポイントに注意しましょう。

  • オルゴールを取り扱うときは、なるべく手袋をはめる(指紋や汚れが傷の原因になる)
  • ゼンマイの巻き上げは、ムーブメント(オルゴールの機械部分)が止まっているときに行い、絶対に演奏中に巻かない
  • ゼンマイを巻き上げるときは、少しでも抵抗を感じた時点で止める(無理に回さない)
  • オルゴールを使っていないときは、必ずムーブメントが曲の終了点になっているようにする(放置すると故障の原因に)
  • オルゴールを使っていないときは必ず蓋を閉め、ホコリが入らないようにする
  • ボックスの汚れは、家具用のクロスなど柔らかい布で軽く拭く(汚れが酷いときはクリーナーなどを使っても良いが、機械部分にかからないよう気をつける。また、ティッシュで強く擦るのは厳禁)
  • 過度の湿気や乾燥、直射日光を避けて保管する
  • 保管や輸送の際はオルゴールを縦や横にせず、水平のままで行う

オルゴールを聴きながら眠るときなどは、どうしてもムーブメントが途中で止まってしまうこともあるかもしれません。そんなときは、起きたらすぐにムーブメントを確認し、曲の終了点まで進めた状態で止まるようにしましょう。曲の途中では、シリンダーのピンと櫛歯が接触した状態のままになってしまい、長時間放置していると曲がったり折れたりする可能性があります。

また、機械を分解して清掃・再組み立てを行う「オーバーホール」という工程があり、時計などでは定期的なメンテナンスとしてオーバーホールが推奨されますが、オルゴールでは特にそのような定期メンテナンスの必要はありません。違和感を感じたり、故障の可能性があったりする場合のみ、修理の相談をすれば良いでしょう。

最後に、オルゴールは機械ですから、大切にしまい込んでおくのではなく、最低でも2週間に1回程度は聴いて動かしましょう。こうしたポイントに気をつけながら、ぜひ、オルゴールの癒し効果を十分に感じてください。

おわりに:オルゴールの癒し効果「ハイパーソニック・エフェクト」を生で感じよう

オルゴールの癒し効果は曲調によるものだけでなく、人間には聴こえない高周波音による「ハイパーソニック・エフェクト」だと考えられています。医学的に効果が確認されているのは72弁以上のオルゴールですが、安価なオルゴールでも高周波音は出ています。

リラックスのほか、ストレス軽減や免疫力アップにも効果的ですが、アナログの生音を聴くことが重要です。ぜひ、デジタル音源ではなく実際のオルゴールの音を聴きましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました